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プレスリリース
再生医療導入によるインプラント手術について北國新聞に記事が掲載されました。(平成23年12月8日)
2017.11.17

 

血小板で骨再生促進

七尾市の室木歯科口腔外科医院には、遠心力を利用して血液を成分ごとに分離する遠心分離器が設置してある。歯科医院ではあまり見かけない機器だが、室木俊美院長は「これを使って血液中の血小板を高い濃度で取り出した『多血小板血漿(PRP)』が、インプラント治療や口の傷の早期治癒に大きな力を発揮する」と話す。

 

●成長因子を含む

止血作用で知られる血小板には、骨などの組織の再生を促す「成長因子」が多く含まれる。患者の腕の静脈から採取した20ccの血液を約15分遠心分離器にかけると5ccのPRPが抽出できる。PRPは皮膚科で傷の治療に使われるほか、しわ改善などアンチエイジング医療にも試されており、欧米では歯科での応用も進んでいる。
3年前にインプラント治療を希望して室木医院を訪れた50代女性は、上あごの骨がもろくなっていただけでなく、奥歯の上の「上顎洞(じょうがくどう)」の骨の一部が薄く、そのままではインプラントを埋められる状態ではなかった。
埋め込みに先立って室木院長はまず、人工の代替骨を上顎洞に移植して骨の不足を補った。スライドを見ると、骨は赤くてどろりとしたPRPに浸された状態で移植されていた。「このPRPが移植した骨と元の骨の結合を早めてくれる」と室木院長は説明する。

 

●治癒期間を短縮

インプラントを埋め込む際も、インプラントと骨の結合や傷口が治るのを早めるため、PRPを絡ませた。これまで70例以上の症例にPRPを使ってきた室木院長は「治癒期間はおよそ3分の2に短縮される」と話す。
下あごの骨の幅が薄い患者の場合は、骨を薄く切り分け、幅を確保してインプラントを入れる手術を行うが、この際にもPRPが有効という。
インプラント治療の実施件数は近年大幅に増えているが、それに伴い予期せぬ事故も増える傾向にある。日本口腔インプラント学会の代議員、専門医としてインプラント治療のガイドライン作成に携わる室木院長は「あくまで安全、安心が大前提だ」と強調する。
整形外科や皮膚科など他分野で研究が進む治療法を積極的にインプラント治療に採り入れる試みは、適用対象の拡大、治るまでの期間短縮ばかりでなく、患者の安全、安心にもつながる。

 

写真キャプション
PRP抽出用の遠心分離器を示す室木院長=七尾市の室木歯科口腔外科医院

 

(以上原文引用)